『欧州リスク』 ~唐鎌大輔著~
ISBN978-4-492-44407-8
東洋経済新報社
2014年も終わりに近づく頃に、高校時代からの投資仲間である友と酒を酌み交わしていたとき、「ヨーロッパってどう思う」と問いかけられたことを機に読んだ本です。
私の信念としては、たとえ仲間であろうとも実際銘柄の情報交換はしないたちなんですが、判断基準や考え方などの意見交換は話すこともあり、欧州圏に関する面白い本はないか探したのが、この本でした。
はて、仲間が読んだのかどうかは分かりませんが、少なくとも今年のギリシャ危機やECBの出方を推測することには、かなり参考になりました。
唐鎌氏の視点は、「欧州の日本化が進んでおり、ならば日本が経験してきたことの教訓を生かせば自ずとECBの思想も見えてくる」ということ。
この記事の執筆中にVW問題が出てきて、市場はちょっと荒れていますが
おっと、本の内容とは関係なかった。
ここで、唐鎌氏は4つの教訓を挙げていらっしゃいます。
本文引用(P203)
1.金融システム健全化を焦らないこと
2.財政再建を焦らないこと
3.金融引き締めを焦らないこと
4.欧州銀行同盟の進展(共通通貨圏特有)
です。
しかし、私が一番参考にした部分は、インフレ、デフレを感じ取るための「貸与率」の変化です。
経済指標や金融工学の知識がある方ならば、かなり楽しめる一冊と思います。
私にはサッパリですが・・・